スタッフインタビュー

様々な理由で転職や再就職を考える時、ブランクや業界未経験、または資格の有無などで就職の壁を感じることもあるのでは?
多くの人がそんな漠然とした不安を、長い人生の中で一度は感じるもの。
特に子育てや家庭の事情などで仕事の転換期がおとずれる女性は、今の自分にどんな仕事が合うか?と考えることもある。

スタッフインタビューの2回目は、現在、病院の医師事務スタッフとして、診断書の作成などの仕事をしているHさん。
Hさんは20年働いた飲食業から資格なし、経験なしで医師事務へ転職をし、現在も毎日仕事に奮闘している現役スタッフのひとり。

40代、未経験から事務職への転職

高校を卒業してすぐ、人に喜ばれる仕事に就きたいと希望をもち、ホテルの専門学校に通ったが、家庭の事情で1年ほどで学校を辞めることになった。その後、母親が飲食店を開業することになり、そのまま20年間、家業の飲食店に勤務した。
2年ほど前、経営者の母親が体調を崩し、お店に出られないことが続いた。
その時がHさんの転機となる。
「母と相談し、私がお店を継ぐという話も出たのですが、私自身も経営やお店の色々なことに疲れてしまっていたこともあり、考えた末、閉めることにしました」

飲食業
その後、就職活動をはじめた。
それまでパソコンもほとんど触ったことがなかったため、パソコンスクールに通って一から勉強し、ワードやエクセルの資格も取得した。
「本当にすべてイチからの就職活動でした。周りの人に事務職の方が多くて、色々な話を聞かせてもらいました。また妹が経理の仕事をしていて、相談にものってくれたりして。そんな中、友人や知人がおすすめしてくれる仕事の中に歯科助手がありました」
歯科助手という職種や仕事内容を聞いた時に、何となく"医療業界はいいな"とふと感じた。もともとホテルの仕事を希望していたこともあり、誰かの役にたてる仕事をしてみたいという気持ちがあった。

その後、歯科助手の求人情報をインターネットで検索しているうちに、クリエイトスタッフの医療事務求人サイトに出会う。未経験でもできる医療業界の仕事に興味をもち、話だけでも聞いてみたいと、面談に応募したのがはじまり。
「クリエイトで主催している病院見学説明会があり、参加してみました。初めて見る病院での仕事には本当に圧倒されてしまいました。最初は自分にできるかな?という気持ちが大きかったです」
ただ、そんな中でも思うことがあった。
「母親が病院に行くことが多くて私も付き添うのですが、そこで患者さんにあたたかく接してくれる職員の人たちの仕事の様子を見て、こんな風に仕事をしてみたいと思うことがありました」
面談の後、病院から派遣社員で採用の連絡が。
「最初は自分にできるだろうかという不安が強くお断りをしてしまったのですが、クリエイトさんの方から“1歩踏み出してみましょうよ!”と励ましをいただいて、思い切って飛び込んでみることにしました」

第一の壁:はじめての事務職

その後Hさんは医師事務スタッフとして、病院の事務に就業した。
医師事務の仕事内容は病院によっても様々だが、Hさんの場合は患者さんから依頼された診断書の下書きを作成し、医師のチェックを受けて書類作成する内容。
「最初は本当に緊張ばかりでした。20年自分が携わっていた飲食業とは全く違いますし、電話の取り方ひとつをとっても全てが勉強でした」
毎日が新しい世界で必死に仕事を覚えていたが、3ヶ月ほど経った頃、壁にぶつかることになる。
「私は人よりも覚えることが遅くて本当に苦労しています。仕事をするうちにどんどん自信が無くなってしまいました。仕事はとても専門的で覚えることがたくさんあり、わからないことが毎日のように出てきます。家に帰ってスマホで用語を調べてみたりもしますが、一つ調べると次の新しい用語が出てきたりして…」
職員さんに仕事を教えてもらう中で自分の不甲斐なさを感じることも多くなった。自分には無理かもしれない…、と不安を感じることも多く、泣きたい気持ちになることもある中、先輩が優しく励ましの声をかけてくれることがあった。
「嬉しかったですね。もう少しだけ頑張ってみようと思えました」

第二の壁:休職明けのきっかけ

やっと職場に慣れて来た頃、業務中に転倒してしまうというまさかの出来事が。
手を怪我したようで、痛いと思いながらも仕事を続けたが、だんだん動かなくなってしまい、勤務先のスタッフに心配されながら病院へ行くと、先生から意外な言葉が告げられた。
「骨折していますね」
Hさんに不安が一気に押し寄せたが、上司が今はとにかく怪我を治すようにと言ってくれたことで、急遽休職することに。
仕事どころか自分の生活すらままならない毎日が過ぎていく。このままここで働けなくなるかもしれないし、どれくらいで治るのか頭がいっぱいになってしまった。
仕事に行けない焦りと自分だけ置いて行かれたような孤独を感じたHさん。
当時、毎週病院へ通院し、まだ治っていないと言われては落胆していた。
その後仕事に復帰し、久しぶりに業務を進める中でこんな嬉しい出来事が。
「1ヶ月ほどお休みさせていただいて復帰した時、以前はまったくわからなくてできなかったことに、 “あ、できたかも!”と思える瞬間がありました。その時はじめて仕事が楽しいと思えるようになりました。その時期、朝起きてから通勤する間に、仕事が楽しみでわくわくするような気持ちになりました」
その頃、クリエイトの担当営業スタッフにも「Hさん顔つきが変わりましたね」と言われた。
最初は未経験での就業に苦労や辛いこもあったHさん。
それでも諦めずに続けていく中でどんな喜びがあるか聞いてみた。
休職
「まったくの異業種から飛び込んで、最初は電話の問い合わせひとつとっても初めてでした。覚えることが多くとても苦労しましたが、何度か同じ経験をするうちに、“これは前にも同じことをやったな”と気づけるようになり、流れで処理ができるようになりました。教えてくださる職員さんはベテランなので、一つ一つが本当に勉強になります」
「私は派遣社員ですが、私のように未経験で入ってくる方もいれば、経験者の方も入ってきます。経験者の方に比べると本当に自分はできないと感じることも多く、そのたびにつまづいたり落ち込んだりしてきました。でも、目の前の仕事ひとつひとつにとにかく一生懸命に取り組んでいると、そのうちに本当に少しづつですが、仕事ができるようになったり、周りの方が励ましてくれることがあります。そんな時は本当に嬉しい気持ちになりますね」
----今後の目標を教えてください。
「1年ほど経った今でも、目標と言えるほど仕事ができるわけではなく、ただ毎日の仕事を必死にこなしている状態です。でも、今は少しづつでも、この先きちんと仕事ができるようになってみなさんのお役にたてるよう、今は努力するのみだと思っています」
-----これから未経験で医療事務の仕事をはじめてみたいという方に何かアドバイスをお願いします。
「未経験で入ると本当に毎日覚えることがたくさんあり大変なこともあります。でもどんな職種でも仕事は何でもそうだと思うので、まずは目の前のこと、1つの仕事に集中して取り組んでベストを尽くすことだと思います。また周りで支えてくださる方への感謝の気持ちもあります。
今はとにかく、今日1日、今日1日という気持ちで毎日を大切に、日々の仕事に前向きに取り組めるよう、自分と向き合う毎日です」
東京女子医科大学八千代医療センター
再就職や転職活動で「どんな仕事があるか」、「自分にできることは何か?」、また「自分にこの仕事はあうか?」と考える女性も多い。
最初から完璧にできる人はいない。誰でも不安や希望を持ちながら新しい世界に飛び込み、時には悩むこともありながら初めてのことにトライしてひとつひとつの壁を乗り越えていくもの。
それでも、今日1日、また今日1日と日々仕事に取り組む中で、新しい経験や知識が増え、だんだん仕事にやりがいを感じるようになっていく。
社会人経験数十年という人たちも、最初は“新人”だった。
Hさんはとても謙虚に前向きに事務経験がないことと向き合い、自分なりに努力して今ある毎日を必死に頑張っていた。ホスピタリティ精神を持ったとても聡明な女性だと話を聞く中で感じた。
取材に同行してくれたクリエイトスタッフの担当者は、Hさんを1年間見守ってきたひとり。
「Hさんは1年の壁を乗り越える為、今現在必死に格闘している最中です。未経験というハンディーの中、一生懸命ひたむきな姿に私自身も励まされています。これからも精一杯サポートして応援していきたいですね。取材を許可してくださった東京女子医科大学八千代医療センター様は女性が働きやすく風通しの良い大変素晴らしい環境です。派遣社員も職員さん同様に気遣ってくださいます。これからも一緒に協力していけたらと思っています」

これから新年度に向けて、新しいスタートを切る人も多い。
家庭や子育て、異業種からの転職や再就職活動など、人生で訪れる様々なことに向き合いながら、自分のステージで今日も頑張っているすべての女性たちにエールを送りたい、そんなことを感じた取材だった。

最後にHさんにとってクリエイトスタッフはどんな会社かを聞いてみた。
「派遣会社だけどすごくよく話を聞いてくれる会社なんだと感じます。面談の時間も一人一人丁寧にケアしてくれる。励まされることも多いです。
これからも自分なりに頑張ります!楽しむようになれるまでには時間がかかるかもしれないけど(笑)」

(取材・文 朝倉知子)